日本全国の会社のうち、3月決算の会社が多く占めています。
そして、この4月からは新年度のため、昨年度のうちに30年度事業計画を策定し、予算編成を組んでいる3月決算の会社が多くあると思います。
ところで、この予算についてですが、会社の目標値としての側面もあれば、管理値としての側面もあります。
例えば、売上でみると、予算を組む際に、達成すべき売上金額をどのように達成するのかを事前に検討しているはずです。
そして、そのプランを実行に移し、計画通りに達成しているのかを定期的に振り返らなければなりません。
また、達成した場合には、予算時と実績時で内容が変わっていないのかを分析する必要があります。
偶然予算編成時と金額が変わらなかっただけで、売上の内容が変わっていたり、当初予定より既存取引先が減って新規取引先が大幅に増えていたとしたら、営業戦略を変えなければなりません。
また、もし実績が未達になってしまったとしたら、どうなるでしょうか。
当初計画時の見積もりが甘すぎたのか。
大幅な為替変動や主要取引先との契約見直しなど、急激な外部環境の変化があったのか。
分析をした上で、当初予算値を見直しながら、今後の見込値を変えて、事業計画上成立するのかを検証しなければなりません。
このように、社内・部内目標としての予算がありますが、一方では、社内・部内業績管理としての予算もあります。
よく話が出るのは、予算編成時には、各事業所・部署へ割り当てられた会社経費である予算を計画どおりに使って、未消化のないようにする、または、予算を上回らないようにするという事が良くありますが、それ以上に売上の予算管理を必ずするというのが、事業計画の管理上は必要不可欠です。
将来発生する原価や経費はある程度見込む事が出来ますが、将来発生する売上を見込む事は難しいですが、今までの実績や事業計画を踏まえながら売上を確保するようにしていくのが、会社存続のために必要な事です。
「うちは大きな会社じゃないので、予算は組んでいないよ」
「自分の頭の中に計画があるので、予算は組む必要がありません」
という声もありますが、目に見える形で業績管理をする事が成長への第一歩に繋がりますので、一度予算編成を組むのをご検討されてみてはいかがでしょうか。